2024.04.11

モータ雑学第4回(東芝産業機器システム(株)と(株)TMEICのモータにおける高効率対応)

  • 社会インフラ部門

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第4回目は東芝産業機器システム(株)と(株)TMEICのモータにおける高効率対応についてのお話です。

目次

    1.モータ製造工場について

    東芝産業機器システム(株) 
    枠番225以下の各種低圧モータ(IE3モータ、ギヤモータ、ブレーキモータ、防爆型モータ等)を三重事業所ベトナム工場で製造しています。
    三重事業所では1938年より産業用モータの製造を行っています。2010年よりベトナム工場にてIE3を中心としたモータの製造を開始しました。

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    (株)TMEIC
    枠番250以上の低圧、高圧、特別高圧モータを京浜工場、長崎事業所、バンガロール工場(インド)にて製造しています。各工場での製造機種は以下の通りです。
     ①京浜工場(回転機製造第一部)
      誘導電動機 (Fr.630~)、同期電動機、超高速モータ

     ②長崎事業所(回転機製造第二部)
      誘導電動機(Fr.250-630)、永久磁石モータ、リラクタンスモータ、超高速モータ、大形立形誘導電動機

     ③バンガロール工場
      誘導電動機 (Fr.315-900)

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    2.高効率モータの対応状況

    東芝産業機器システム(株) と(株)TMEICの高効率対応について以下の表にまとめました。

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    IE4基準を達成したIMのリリース
    (株)TMEICは2023年4月よりIE4効率を達成したIMの販売を開始しました。
    一般的に同一出力のモータを高効率化するには、モータの銅損を下げるため電線材の量を増やすことで機器が大型化しますが、TMEICのIE4シリーズは、IE3シリーズの知見を活かしさらに発生損失を低減させ電線材の増やす量を抑えることで、小型軽量化を実現しました。

     

    IE5基準を達成したSynRMのリリース
    (株)TMEICは2019年より250フレームのSynRM(4P-75kW~160kW)を販売しています。
    東芝産業機器システム(株)は2023年にSynRMをリリースしました。ラインアップは90~132フレーム(4P-1.5kW~7.5kW)で、組合せインバータはVFS15R-2015PM~2075PMとなります。

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    東芝産業機器システム(株)、(株)TMEICは、国内法規制対象外の防爆モータについてもトップランナー(IE3)を満足した製品を提供しています。
    今後は、商用運転が可能なIE4基準を達成したIMのラインアップの拡充や、インバータレスのPM等の開発が進んでいくものと思われます。

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